温かな願い

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かぼちゃの馬車は、お城へと走り出した。
「いってらっしゃい」
健闘を祈るとともに、大きな安堵感を覚えた。暗闇の中を歩いてきた彼女が、もう1度輝く光を手にしたのだから。
「これで、私の役目は終わりね。どうか、幸せでいて。」
魔法使いは静かに微笑み、彼女の本当の名前を小さく囁いた。
そこにいたのは、魔法使いではなかった。最愛の娘の幸せを願う、ただ1人の母親だった。
その他
公開:20/06/15 23:37
更新:20/06/16 16:02
おとぎ話 魔法使い 考察?

リコリスベリー

リコリスベリーに名前を変更しました。
SSの世界に魅せられて、ゆるく作品を書いています。

おとぎ話の別の人物目線、人ならざるものたちから見た世界、もしもの物語を中心に書いています。

初心者なので、いたらない点もあると思いますが、よろしくお願いします!

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