カラーリングデザイナーの仕事

美容室でヘアカラーを担当している私は日々、お客様の要望に沿った色に髪を染めていく。
時折、「おまかせで」や「おすすめは？」と言われる事もあるが、私くらいベテランになるとむしろその言葉を待ってましたと言いたくなる。
私はお客様の髪に合いそうな染料を選び、染めていく。
この時、頭皮と髪質を痛めないようにするのは基本中の基本。中にはきつめのカラーリング剤もあるからこそ、私はまず仮染めの姿を見て貰うようにしている。
６０過ぎのご婦人の髪を薄めの金色に染める。淡い雰囲気が醸し出すその姿にご婦人は驚いていた。
眼鏡をかけた女学生には少し冒険をしてもらおう。黒髪の中に赤や緑と言ったさり気ない色を混ぜていく。思わず二度見してしまうその髪に本人は何度も鏡を確認していた。
その反応を見るだけで満足してはいけない。これはまだ仮染めなんだ。
当店と髪の関係を仮初で終わらさない為にも継続していくケアが必要となる。