真夜中のコンビニ

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狸とウサギがコンビニを始めた。
「狸君、疲れただろう。休憩室でお風呂に入ってきなよ」
「そうかい、悪いね。じゃあ、お言葉に甘えようかな。・・あ~、気持ちいい」
カチッ、カチッ
「ウサギ君、さっきから変な音が聞こえるけどこれは何だい?」
「きっとこの山に住むカチカチ鳥の歯ぎしりの音じゃないかな」
「へえ~、そうなんだ」
ボ~、ボ~
「ウサギ君、今度はボ~ボ~と言う音が聞こえるけどこれは何だい?」
「ああ、それはきっとボーボー鳥のいびきの音だよ」
「へえ~、そうなんだ」
グツグツ
「ねえ、ウサギ君、なんだか急にお湯の温度が上がった気がするんだけどなんでかな?」
「ああ、それはね。きっと君の体中の血行が良くなって熱く感じているんだよ」
「ねえ、ウサギ君」
「なんだい?」
「なんでお風呂に人参や玉葱が浮いているのかな。レモンや柚子ならよく見るんだけど」
「ああ、それはね。狸汁を作って売るためだよ」
公開:20/06/14 22:39
更新:20/06/14 22:41

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