Skill is only developed by hours and hours of work

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先週、ようやく部活再開。
陸上部に所属する高3の僕のモチベーションはやはりなかった。他の3年生部員も同様。
それでも合言葉のように「耐えるぞ」と声掛けした。

先週末の放課後。
3年生部員だけが教室に集められた。
「間隔をとって座りなさい」
皆の前に顧問の先生が立った。
「今週、お疲れな。俺がお前らの立場だったら、出来ないと思う。立派だ」
先生が褒めるなんて。
声は震え、
「俺が高3の時、最後の大会でさ、走ってる途中で転んだんだ。脚に激痛が走ってな」
一人一人の顔を見る先生。
「ゴールは、好タイムでなきゃいけないことないよ。コース途中でリタイアして俺は後悔した。皆は別の意味のコース途中に立たされた。悔しいし、不安だよな。ゆっくりで良いから、力を尽くしなさい」
先生はより声を震わせ、
「泣こうぜ、皆」
と言ってくれて、皆号泣した。
今週の部活は正直辛かっただけだった。来週からはもう違う。
その他
公開:20/06/14 21:25

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