ガーデン
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男はある日、とある豪邸の庭の手入れをする事になった。
その庭には専属の庭師がいたそうなのだが、聞くところによればすぐに辞めてしまうらしい。男は新しい庭師が来るまでの短期間だけ雇われた。少し不気味だと思ったが、豪邸に住み込みで働けるという事で頭がいっぱいで、気にする事はなかった。
この豪邸の主である婦人は少し不思議な趣味を持っていた。
部屋の一室になぜか人体模型があったり、踊り場には使い道のなさそうな大きな鏡が壁に埋め込まれている。極め付けは、トイレが何故か学校のトイレのように小便器と個室に分かれているところだ。
しかし男は1日の大半を庭で過ごすため、そこまで気にとめることは無かった。
契約期間の最終日、男は庭に生えている桜の木を指差して婦人に聞いてみた。
「どうして桜の木を? 景観に合ってませんよ」
「あら? 分からない?」
婦人は楽しげに笑って言った。
「私、噂が好きなの」
その庭には専属の庭師がいたそうなのだが、聞くところによればすぐに辞めてしまうらしい。男は新しい庭師が来るまでの短期間だけ雇われた。少し不気味だと思ったが、豪邸に住み込みで働けるという事で頭がいっぱいで、気にする事はなかった。
この豪邸の主である婦人は少し不思議な趣味を持っていた。
部屋の一室になぜか人体模型があったり、踊り場には使い道のなさそうな大きな鏡が壁に埋め込まれている。極め付けは、トイレが何故か学校のトイレのように小便器と個室に分かれているところだ。
しかし男は1日の大半を庭で過ごすため、そこまで気にとめることは無かった。
契約期間の最終日、男は庭に生えている桜の木を指差して婦人に聞いてみた。
「どうして桜の木を? 景観に合ってませんよ」
「あら? 分からない?」
婦人は楽しげに笑って言った。
「私、噂が好きなの」
その他
公開:20/06/14 20:57
更新:20/06/14 23:41
更新:20/06/14 23:41
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