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「パパ、肩車して!お散歩行こ!」
休日、5歳の息子に肩車をねだられた。今、肩こりが酷いので出来ればやりたくない…
しかし、息子との触れ合いを無駄にしたくはない…よし!父親の意地を見せてやるぞ!
俺は息子を肩車して外に出た。
「出発しんこー!」
息子の指示に従い、俺は歩き出す。息子は指示に従わないと俺の髪の毛を思いっきり引っ張るからなぁ…逆らうに逆らえないよ。
そんな息子の運転でやって来たのは修理工場も兼ねた自動車販売店だった。
「今日はどうされました?」
受付のお姉さんの問いかけに息子は「パパの肩車を修理して」と言った。
おいおい、そんなの無理に決まって-
「かしこまりました」
出来るんかい!

2時間後、俺の肩は見違えるほどに良くなった。
「やっぱりまだまだ乗れるね」
息子も大喜びだ。
しかし家に帰ると妻は俺を見て「新車欲しいわ…」と呟いた。
妻の期待を肩に乗せて走る…今の俺では難しい…
SF
公開:20/06/14 18:56
更新:20/06/14 19:18

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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