真夜中のコンビニ

真夜中のコンビニにトラックが突っ込んできた。
ガッシャーーン。ガガガッ
その轟音は睡眠中の周辺地域に広く鳴り響いた。
「なんだ、なんだ、事故か」
寝ぼけ眼で家から急いで飛び出し、周囲の野次馬に加わる者
「もしもし、警察ですか」
手持ちのスマホで通報する者
「コンビニ、事故、ナウ」
ツイッターに画像や動画をあげる者、様々だった。
そして、私は
「大丈夫？怪我は無い？良かった」
どうやら私は少しの間、気絶していたようだ。
周囲を見渡すと店内には窓ガラスの破片が散乱し、商品棚はドミノの様に倒れていた。
「な、なんじゃこりゃ～」
それは雪が降る寒い日の出来事だった。

これは後に警察から聞いた話なのだが、あの事故の原因は雪道のスリップだったらしい。そして、もう一つ聞いた話がある。それは、あの時、私がもう少し窓際に立っていたらトラックに潰され死んでいたそうだ。
実に身の毛も凍る恐ろしい話である。