ゴー君とゴリラ語ブーム

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ゴリラのゴー君が大人気で、時の人ならぬ時のゴリラとなっている。
ゴー君は、昔懐かしいゴーゴーダンスを「うほうほ~っ♪」と陽気に踊り歌う。
そんなゴー君ともっとコミュニケーションを取りたくなったファンは、ゴリラ語を勉強するようになった。
英会話教室はゴリラ語教室に変わり、霊長類の研究を専門にしている人間の講師の補助員として、ゴリラたちがアルバイトに勤しんでいる。
また、外国語大学にはゴリラ語学科が開設され、畜産系大学ではゴリラ語を習得するための飼育員養成講座が設置された。どれも志望者や受講者が殺到して定員オーバーとなっている。
ゴー君は「うほうほ」言っているだけに聞こえるが、そのイントネーションの違いによって実にさまざまな意味を表現しており、完璧にマスターするのは至難の業といわれている。
そのため、生きたゴリラ語を体得しようと、西アフリカの密林のジャングルに海外留学する猛者も増えてきている。
その他
公開:20/06/14 07:05
更新:20/06/14 09:18
スクーのお題 アルバイトしてるゴリラ ゴリラ ゴーゴーダンス コミュニケーション アルバイト 外国語大学 畜産系大学 飼育員 イントネーション

SHUZO( 東京 )

1975年奈良県生駒市生まれ。奈良市で育つ。同志社大学経済学部卒業、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。
田丸雅智先生の作品に衝撃を受け、通勤中や休日などで創作活動に励む。
『ショートショートガーデン』で初めて自作「ネコカー」(2019年6月13日)を発表。
読んでくださった方の琴線に触れるような作品を紡ぎだすことが目標。
2022年3月26日に東京・駒場の日本近代文学館で行われた『ショートショート朗読ライブ』にて自作「寝溜め袋」「仕掛け絵本」「大輪の虹列車」が採用される。

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