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「今宵は大いに謳い、騒ぎましょうぞ!」

一人の舞人が、そう叫んだ。
皆、ひらひらと舞を踊る。
耳を澄ますと、節をつけて謳っている者もいる。

宴会は盛況で、場の雰囲気もヒートアップ。

かなり熱い。

熱ければ熱いほど場は盛り上がり、舞も激しくなる。

この宴会の主人は、舞が気に入っているようで、更に舞人を呼び寄せた。

そのうえ、薄黄色や茶色の酒、緑の紙吹雪も降らせた。

「ご主人様は私達の舞を気に入ってくれたようだ!なんと喜ばしい!」

舞人たちは、嬉しくなって更に激しく舞った。

主人はその様子を満足げに眺め、舞人が一番多く集まったところを竹串で刺し、自身の口へ放り込んだ。

主人は熱さにうろたえながらも、こう言った。

「このたこ焼き、まじ旨い!!」
ファンタジー
公開:20/06/13 23:34
更新:20/06/13 23:46

瀬那ゆり子

皆さんからのコメントが、
とても嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。

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