6
6
武の部屋のエアコンには葉が繁っていた。
室外機に繁っているのは見た事あるけど、室内機は初めてだった。
「これはヒヤフサの葉だ」
そう言って、武がスイッチを押すと、吹き出し口から枝が出てきた。そして、そこには果実の房みたいのが垂れ下がっていた。
「触ってみな」
そう言われて房を触ると、製氷機の氷を掴んだみたいに冷たかった。
「そう、冷たい房だ。これはエアコンの果実の集まりで、“冷房”と書きヒヤフサと読む。一粒ちぎって食べてみな」
言われた通り、実を一粒口に入れてみる。
「こ、これは…喉を通った瞬間、体全体が涼しくなった!」
「凄いだろ、しかも8時間設定にしてある実だから、家に帰っても涼しいままだな。なんならまた明日来いよ」
「今日は昨日ほど涼しくならないな」
「こんな日は冷房の下の表示かな」
武がスイッチを押すと、実は全部ドライフルーツに変わり、一粒食べたら、カラッと蒸し暑さも吹き飛んだ。
室外機に繁っているのは見た事あるけど、室内機は初めてだった。
「これはヒヤフサの葉だ」
そう言って、武がスイッチを押すと、吹き出し口から枝が出てきた。そして、そこには果実の房みたいのが垂れ下がっていた。
「触ってみな」
そう言われて房を触ると、製氷機の氷を掴んだみたいに冷たかった。
「そう、冷たい房だ。これはエアコンの果実の集まりで、“冷房”と書きヒヤフサと読む。一粒ちぎって食べてみな」
言われた通り、実を一粒口に入れてみる。
「こ、これは…喉を通った瞬間、体全体が涼しくなった!」
「凄いだろ、しかも8時間設定にしてある実だから、家に帰っても涼しいままだな。なんならまた明日来いよ」
「今日は昨日ほど涼しくならないな」
「こんな日は冷房の下の表示かな」
武がスイッチを押すと、実は全部ドライフルーツに変わり、一粒食べたら、カラッと蒸し暑さも吹き飛んだ。
ファンタジー
公開:20/06/13 02:19
更新:20/06/13 03:02
更新:20/06/13 03:02
ログインするとコメントを投稿できます