真夜中のコンビニ
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私はコンビニの雑誌コーナーの前に立った。
そして周囲に誰もいない事を確認した。
「よし、誰もいないわね」
私はそっと雑誌を一冊、手に取り、家から持ってきた手提げ袋の中にスッと放り込んだ。
「おい、お前。何をしている」
(しまった。見つかった)
私は周囲をキョロキョロ見回した。だが、誰もいない。
「おい、見えているんだろ」
「えっ、誰?」
「ここだよ。ここ。お前の目の前にいるのが私だ」
声がする方を向いてみるとそこには大きなガラスに映った自分の姿があった。
「あなたは一体、誰なの?」
「もう一人のお前だよ」
「なんですって」
「お前、自分のしている事を分かっているのか。それは万引きだぞ」
「分かっているわよ。返せばいいんでしょ」
「お前は何も分かっていない。どうせやるんなら犯行の瞬間を隠す壁役、店員の目線を他に誘導するリード役を準備しろ。あそこに監視カメラがあるのが見えないのか」
そして周囲に誰もいない事を確認した。
「よし、誰もいないわね」
私はそっと雑誌を一冊、手に取り、家から持ってきた手提げ袋の中にスッと放り込んだ。
「おい、お前。何をしている」
(しまった。見つかった)
私は周囲をキョロキョロ見回した。だが、誰もいない。
「おい、見えているんだろ」
「えっ、誰?」
「ここだよ。ここ。お前の目の前にいるのが私だ」
声がする方を向いてみるとそこには大きなガラスに映った自分の姿があった。
「あなたは一体、誰なの?」
「もう一人のお前だよ」
「なんですって」
「お前、自分のしている事を分かっているのか。それは万引きだぞ」
「分かっているわよ。返せばいいんでしょ」
「お前は何も分かっていない。どうせやるんなら犯行の瞬間を隠す壁役、店員の目線を他に誘導するリード役を準備しろ。あそこに監視カメラがあるのが見えないのか」
公開:20/06/11 14:24
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