嬉し涙を流した怪獣

「君は素晴らしい どんなブルーでも波に乗って 風も光も味方にして 永遠みたいな朝に歌いだけ」。元JUDY AND MARYのYUKIによる『鳴いてる怪獣』（2011）。彼女の力強い歌声に背中を押される。

朝は身体が動かない。エアコンの人工的な風も、カーテンから差す朝日も全部が敵だった。逃げるようにSNSに張り付いて創作を投稿し、「拡散」することに必死になった。

その時、指摘されて気づいた。私は暴れていた。まさに「怪獣」だった。すぐ謝って、投稿を取り消した。

そんな私に「言葉」をくれる人がいた。こんな私の一連の行動に「優しさ」の答えのひとつを見たのだと言う。会社に入ってから、謝ることが増えた。「申し訳ない」気持ちを掬い上げられたのは、いつぶりだろう。

「千辛万苦も承知の上 憧れのあの娘は雲の上 愛されたいよと大きな声で泣いてる怪獣」。優しさは雲の上でなく、歩む道のすぐそばにある。