求愛する巨塔

0
2

僕らは最初は二棟しか立っていませんでした。
見晴らしの良い青く澄んだ空はとても眺めが良くて
こんな世界が僕らだけのものなんて、とても幸せでした。

僕たちは互いに惹かれ合っていきました。
もちろん、気恥ずかしさもありましたが、やはり男らしさを見せるべくプロポーズは僕からでしたよ。彼女は頬を赤くして答えてくれました。
そして晴れて僕たちは夫婦となりました。
時代が進むにつれ、私たちの子供はどんどん増えていきました。
風の噂では、ひ孫まで出来たようでした。
嬉しく思います。家族がたくさん増えることはたいへん喜ばしいことです。

けれどどうでしょう、昔見たあの美しい景色は、もう見えません。
私の隣には家内しかいなかったはずが、すぐ隣にお隣さんがいらっしゃいます。
息苦しくなったとも言えましょう。少し悲しい気持ちもございます。
時代が進むとはこういうことなのでしょうか?
SF
公開:20/06/12 06:33

真木ビレッジ

最近、物語を描くことにハマっております(^^)
素直にご感想頂けたら嬉しいです!

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容