もやしっこ

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「もやしっこ」というのが私の子供時代のあだ名だった。

核戦争で地上が汚染され、地下に逃げた我々にとって人工太陽は
この上ない貴重品だ。
陽の光を浴びれる上階に住めるのは富裕層のみで、貧民だった私は
陽の光を知らずに過ごした。

「一度でいいから太陽を見たい」そういって私の母は亡くなった。
「もやしはすごい栄養があるのよ。あなたは本当はすごい力があるわ」そういって
いじめられた私をかばってくれた母だった。

せめて写真でもと思い、政府にかけあったがけんもほろろな対応をされただけだった。

もういい、たとえ死ぬとしてもこの国を出る。
密かに同士を集い、かって封鎖された地下道から地上を目指す。
仲間われなど困難もあったがいつしか私の体はひょろひょろからがっしりした体つきになっていた。

ようやく地上にたどり着いた私を太陽が照らす。
母の遺影に日の光を浴びせつつ私はただただ涙した。
SF
公開:20/06/11 22:11
更新:20/06/11 22:15

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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