絶滅飼育員

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「この動物園では、過去に絶滅した生物をホログラムでご覧いただけます」
飼育員はそんな風に話してから、さっそく紹介を始めた。
「まずは日本で絶滅した動物から。こちらはエゾオオカミとニホンオオカミ。どちらも、人為的に駆除されたことにより絶滅したと言われています」
ホログラムの狼は勢いよく、があ。と飛び出し、あまりの迫力に思わず驚いてしまう。
「続いてこちらはトキ。学名はニッポニア・ニッポンと言います。広げた羽の美しさが目を引きますね」
確かに綺麗だなと思った。夕焼けの空の色みたいだ。

その後も、様々な動物が紹介されていった。
そしてこのガイドも、もう終わりを迎える。
「お楽しみいただけたでしょうか。それでは、またいつかお会いしましょう。本日は誠にありがとうございました!」

その言葉を最後に、飼育員のホログラムは姿を消した。
最後に残ったのは、ずっと昔、廃園になった動物園の残骸だけだった。
SF
公開:20/06/13 07:00
スク― 絶滅飼育員

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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