カラオケボックス、パチンコ屋

カラオケボックス、パチンコ屋。三密の代表的な空間だ。老若男女がこぞって集っていたその空間はいまや完全に悪者扱い。

しかし、遥か昔からタイムマシンで現代にやって来た人たちが、遥か遠くから望遠鏡で現代人の暮らしを覗くと、見え方は一変する。

閉じられた空間で精密な機械が音楽を奏で、思い思いの歌声が響くカラオケボックス。

「これってオルゴールの進化形？　楽しそうだなあ」と昔の人たち。

閉じられた空間できらびやかな光や映像が飛び交い、その隙間を銀色に輝く玉が目まぐるしく転がるパチンコ台。

「これって万華鏡の進化形？　楽しそうだなあ」と昔の人たち。

「現代って時代は、いいなあ。こんなにも娯楽が進化しているだなんて」

彼らはしきりにうらやましがりながら、タイムマシンで昔へと帰っていった。

時代によって見え方は変わる。未来に生きる人たちが現代を覗いたら、その目にボクらはどう映るのだろうか。