現実か、否か

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 教室の中は血の海。ムカつくクラスメイト、贔屓ばかりする教師を殺した。
 そして服を着替えてそれらを鞄に詰めて用意して家に帰って家族を殺した。

 楽しい。ゲームのようだ。次々と倒れていく。血飛沫が飛ぶ。僕は無敵だ。

 好きなものもたくさん手に入る。

 僕を逆らうものは全部殺すよ?このナイフで、僕はなんでも知っているんだよ。殺しの所作を。誰に教えてもらったって?


パーン!!!!




 僕は図書室にあった装飾用の風船が割れた音にびっくりして本を落とした。

 しまった、つい本の世界にのめり込んでしまった。本の中では僕は無敵なのだ。殺す以外にも好きな場所も行けるし、好きな容姿にもなれる、好きなように動ける。いろんな体験ができる。僕は子供の頃から本が好きで本の中でいろんな経験ができた。
 でも本の中だけでは僕には物足りなかった。

 さてと、僕はナイフを持って教室に戻った。
ミステリー・推理
公開:20/06/10 19:39

ホシノユカイ

140字小説が好きです。
他のサイトで書いていたものを載せています。
少し胸糞な話から可愛い話まで色々と

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