公園にて

6
4

ーー失恋ってこんなに悲しい物なのねーー
公園のベンチに座りながらその日、私は泣いていた。空は梅雨だと言うのに爽やかに晴れていて、それも私がフラれて喜んでんじゃぁ無いよなって涙に拍車をかけていた。
持ってきていたハンカチじゃもうビショビショで鼻水をちーんと出した時、
「あーあ、汚ねぇな」
と頭の上から声がして、ティッシュの箱が差し出された。頭上を見上げると隣のクラスの男子が笑顔で立っていた。
「大きなお世話よ、ありがとう」
ここは素直に受けとろう。すると、さっさと何処かに行けば良いのに何故か私の脇に座った。
「何よ!そんなに泣いてるのが珍しい訳!?」
すると男子は、
「違うよ、うれしいんだよ。やっと俺にもチャンスが来たなって」
唖然とした私の脇でティッシュの箱を開けた男子が
「そのティッシュがなくなる頃には俺の事好きになってね」
思わず鼻水がでた私は別の意味で泣きたくなった。
青春
公開:20/06/10 16:00
公園、失恋、ティッシュ、次の恋

千里 望( 茨城県 )

初めまして

ショートストーリーが好きで自分でも書いてみたく
なって入りました。
もし良ければコメントしてくれるとうれしくて飛び跳ねます。

宜しくお願いいたします。
twitter/@min4126

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容