はい、おじいちゃん

最近はスピーカーや、テレビなど声で操作できる家電が増えてきている。

新しい物好きの父が声で操作できる扇風機を買って帰ってきた。

家族みんなで早速使ってみる。

「はい、扇風機。電源をつけて」 ピッ。
「おぉー。」

弟は早速におもちゃよろしく命令を浴びせまくっている。

私や母はなんか声掛ける方が照れくさいわねと消極的である。

機械にめっぽう弱いおじいちゃんは、くだらん。と意に介さない。

「はい、扇風機。風量あげて。」 ピッ。
「はい、扇風機。左右首振り。」 ピッ。
「はい、扇風機。上下首振り。」 ピッ。

おばあちゃんが何事という顔でリビングにやってきた。
「はい、おじいちゃん。お茶どうぞ。」


「わしを機械呼ばわりするな！」 プイッ。