B級映画と化した桃太郎（虚無）

（黒幕にテロップ）
「内容のない思考は空虚であり、概念のない直観は盲目である」イヌマエル・カント

　現代サラリーマンの中村桃太郎は、夢の中で神からお前は勇者だと言われる。目を覚まし、いつものように出勤すると、いきなり上司がゾンビとなって襲ってきた。桃太郎はなぜか手に持っていた日本刀で応戦。しょぼい戦闘の末にOLの美香（棒読みの大根役者）に救われる。だが美香はすぐに別のゾンビに食われて死ぬ。桃太郎は突然キレて駆け出す。
　桃太郎は鬼が島に着いた（なおその説明はない）。そこで謎の異星人（のような着ぐるみ）と90分に及ぶ長い追いかけっこをする。追い詰められた異星人は海に飛び込みサメに食われて死ぬ。するとまた神が現れ、美香は異星人の仲間だったとの衝撃の発言（伏線はない）。桃太郎はその場で刀を振るい神を殺して、美香の墓を作る。
　洋楽ロックの熱いエンドロール。（なお犬、猿、雉は最後まで登場しない）