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「また今度!今度、絶対だよ!」
哲也は仕事が忙しいらしい。何回目のドタキャン?もういい加減に別れてしまおうか。くたびれて底つきが固くなったベッドに腰かけ、ぼんやりそんなことを考えていた。
ピピピピピピ・・・
友人の彩菜からだ。スマートフォンをタップした。
「え?これから?うーん、いいけど。じゃあ、そこで待ってて!」
ガチャンと扉が閉まり、レースカーテンがふわりと揺れた。そして、誰もいない部屋にほんのりと月明りが差し込んだ。
スススッ・・・ススッ・・・
ゆっくりゆっくりと両腕を床に這わせるようにうつ伏せになった細い目の男がベッドの下のわずかな隙間からするりと出てきた。そして、呼吸を整え、なにか小さな声でブツブツと呟きながら入って来たときと同じようにきちんと鍵をかけて出て行った。
「 また今度。今度は絶対に逃さない。 」
哲也は仕事が忙しいらしい。何回目のドタキャン?もういい加減に別れてしまおうか。くたびれて底つきが固くなったベッドに腰かけ、ぼんやりそんなことを考えていた。
ピピピピピピ・・・
友人の彩菜からだ。スマートフォンをタップした。
「え?これから?うーん、いいけど。じゃあ、そこで待ってて!」
ガチャンと扉が閉まり、レースカーテンがふわりと揺れた。そして、誰もいない部屋にほんのりと月明りが差し込んだ。
スススッ・・・ススッ・・・
ゆっくりゆっくりと両腕を床に這わせるようにうつ伏せになった細い目の男がベッドの下のわずかな隙間からするりと出てきた。そして、呼吸を整え、なにか小さな声でブツブツと呟きながら入って来たときと同じようにきちんと鍵をかけて出て行った。
「 また今度。今度は絶対に逃さない。 」
ホラー
公開:20/06/09 13:47
更新:20/06/09 13:48
更新:20/06/09 13:48
2020年6月1日より執筆活動開始(これまでオリジナル小説、二次創作等の執筆歴なし)
ストーリーが映像化して突如、脳内を流れ始めるタイプです。みなさまの応援、コメントが励みとなります。作品をお読みいただき、心より感謝申し上げます。
twitter @hikaritokage14
Yukino.
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