超本格派!おじいちゃんの鯛焼き

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「ねえ、おじいちゃん僕あれが食べたいな」
「また鯛焼きかい?」
「うん!」
 孫の期待に潤んだ瞳を前に源蔵は顔を綻ばせた。
「どれ、危ないから下がっていなさい」
「わーい!」
 源蔵は網膜投影式のゴーグルを装着した。<起動認証コード確認>の表示とともに「アクトAX−15」と命じる。ただちに鯛焼きの三次元フィラメント構造のホログラフィーが宙空に浮かび、ユニットコストの算出が行われる。オートファームからの応答が来ると、源蔵は同軸反転式回転翼によるホバリング状態のドローンを十二機耐圧合金型の周囲に展開させ、分散強調制御によって誘導体シールドスフィアをイジェクトした。空間歪曲ゲートから素体【オーガニックマテリアル】が流し込まれると時空連続体が閉じ、超電導量子プラズマアクチュエーターの加熱によって鯛焼きは完成した。
「ほい、できたぞい」
「わーい、おじいちゃんありがとう!」
 鯛焼きは美味であった。
SF
公開:20/06/08 23:11
更新:20/06/08 23:14
勢いだけで書きました!

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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