運命の神様は少女の姿をしている

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神様、あなたはどうしたいのさ。社会人半年目。休職が確定した3日目の夜。歩く私に声を掛けたのは、涼しげな顔をした青年。
「今から用事があって。連絡先だけでも」。私は今、弱っているから。言われるがまま交換した。

翌朝、一通のボイスメッセージが送られてきた。「昨日はありがとう。一生分の勇気を振り絞って良かった。これからよろしく」と短く6秒。それきり彼からの連絡はなかった。

思わず買ったワンピースのまま所在なく、1人で店に入って安いワインを飲みながら、泣けてきた。どうせ彼も他の男と一緒だ。夢は早く覚めるに限る。「さびしい。会いたい」。そう送った2時間後、彼は来た。「白いバラの花言葉、一目惚れなんだって」。手紙には一言、「出会ってくれて、ありがとう」とあった。

神様が本当にいるなら、それはいたずら好きな少女に違いない。あなたの描く運命に遊ばれている。塗り重ねた白に涙が落ちる。
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公開:20/06/06 16:06
ナンパ イケメン 一人酒 ボイスメッセージ 白薔薇 花言葉 こわいなこわいな

よるくま

初めまして! よるくまと申します。
社会の荒波に揉まれるへっぽこ社会人です。

仕事で七転八倒
恋愛で四の五の
創作で一攫千金…??

生きるのヘタクソ不器用女子が、
人を傷つけない優しいエッセイを書き綴ります。

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