白と黒の、花と蝶
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都会から遠く離れた山間部に、ひっそりと佇む”黒い花畑”。
いわゆる穴場スポットのそこで、私は一人、景色を堪能していた。時折甘い風が斜面を吹き上がってきて、とても楽しい。
真白なちょうちょが大勢やってくるのが分かった。”黒い大地に白い点”が浮かび上がる。色に移ろいが生じて、これまた面白い。
そんな中、一匹のちょうちょが近くまで飛んできた。花に止まって口を挿し込む。
その時だ。
ちょうちょの羽がじわりじわりと黒くなり出して、花の方は次第に色が薄くなっていく。蜜を吸っているのではなく、”色”を吸っているのだろうか。羽が漆黒色になる時には、花の方が純白に変わっていた。
周囲を見渡せば、同じことが至るところで起きている。
”白い花と黒い花”。”白い蝶と黒い蝶”。
二色入り交じる大地は、太陽に照らされ輝いて、そよ風に煽られ舞い上がる。モノクロとは思えない温かみと心地よさが、そこには存在していた。
いわゆる穴場スポットのそこで、私は一人、景色を堪能していた。時折甘い風が斜面を吹き上がってきて、とても楽しい。
真白なちょうちょが大勢やってくるのが分かった。”黒い大地に白い点”が浮かび上がる。色に移ろいが生じて、これまた面白い。
そんな中、一匹のちょうちょが近くまで飛んできた。花に止まって口を挿し込む。
その時だ。
ちょうちょの羽がじわりじわりと黒くなり出して、花の方は次第に色が薄くなっていく。蜜を吸っているのではなく、”色”を吸っているのだろうか。羽が漆黒色になる時には、花の方が純白に変わっていた。
周囲を見渡せば、同じことが至るところで起きている。
”白い花と黒い花”。”白い蝶と黒い蝶”。
二色入り交じる大地は、太陽に照らされ輝いて、そよ風に煽られ舞い上がる。モノクロとは思えない温かみと心地よさが、そこには存在していた。
ファンタジー
公開:20/06/07 09:39
物語創作に興味があります。
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