学校の七不思議

4
5

筆箱に小さな爺さんが座っていた。手招きされたので顔を近付けると、爺さんが語り始めた。
「この学校の七不思議を教えてやろう。一、音楽室のベートーベン。目がギョロリと動く。その時、顎がお尻みたいに割れている。二、理科室の人体模型。夜中に徘徊するのは皮膚を求めているのさ。お尻のな。三、美術室のモナリザ。血の涙を流している。胸をお尻にされた悲しみだよ。四、廊下のテケテケ。上半身ではなく下半身のお化け。もはやケツケツだ。五、トイレの花子さん。3階女子トイレの3番目の個室。そこには頭隠して尻隠さずの花子が! 六、プールの霊。足を取られても慌てず水着を差し出せ。やつはお尻丸出しなんだ」
「尻ばっかじゃん」
「そして最後の一つ……」
「爺さんの事?」
そこでハッと顔を上げた。先生が「授業中だぞ!」と僕を睨んでいた。小さな爺さんはお尻をペンペンどこかへ消えた。
やられた。七つ全部知ると良い事がないんだった。
その他
公開:20/06/06 23:00
更新:20/06/06 23:06

壬生乃サル

まったり。

2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)

壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容