真夜中のコンビニ

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ある日の真夜中、僕は衝撃を受けた。
なぜなら、ふらりと入ったコンビニの店員がゾンビだったからだ。
「いらっしゃいませ」
「お、おう」
昨今、アルバイトの募集が少ないとは聞いていたが、まさかゾンビまで採用されるとは。だが、見た目によらず可愛い声だ。
「あっ、すいません。もうすぐ配送の時間なので会計はちょっと待って貰えますか」
「はい、そうですか。って言うわけないやろ」
「あっ、待っている間、これでも読みます?私が大好きなBL本です」
「腐女子かよ」
「まあ、そんなに怒らないで。煮豆食べます」
「納豆になっとるやないかい」
僕は早くしてくれと手に持っていた弁当を無言で店員に渡した。
「えっ、気持ちは嬉しいけど、ごめんなさい」

店員のボケと僕のツッコミ。相性は最高だった。
「君、お笑いに興味ないか。君と一緒ならお笑い界の頂点を取れると思うんだ」
こうして僕達はコンビニ初のお笑いコンビになった。
公開:20/06/05 15:15
更新:20/06/07 11:46

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