手のひら観覧車

25
23

ある晩、不思議な夢を見た。
大都会のど真ん中でイルミネーションに彩られてキラキラ輝く夜間の観覧車。
澄んだ満天の星空のもと、幻想的な雰囲気を醸し出す観覧車の中で空中散歩を楽しむ一組のカップル。よく見ると男性は俺のようだが、女性は誰かわからない。
二人を乗せた観覧車は、ゆっくりと回転しながら浮き上がり移動を始める。そして、宇宙空間にテレポーテーションした観覧車は、天の川銀河とアンドロメダ銀河を横切る。二つの銀河は互いに接近しながら融合し、その光景を見届けるかのように観覧車は流れ星とともに元の場所に着陸した。
その後、観覧車は何事もなかったように平然と回り続ける。
そこで夢から目覚めた。
すると手のひらに感触があり、観覧車とよく似た形の指輪が握られていた。
数年後、夢で見た女性に偶然出会い、観覧車の頂上でプロポーズをした。そのときに渡したエンゲージリングは、例の指輪だったことは俺だけの秘密だ。
恋愛
公開:20/06/05 19:16
スクーのお題 手のひら観覧車 イルミネーション 夜間 星空 カップル 銀河 指輪 プロポーズ エンゲージリング

山田衆三( 東京 )

1975年奈良県生駒市生まれ。奈良市で育ち、大学時代は京都(御所の近く)、大学院時代は湘南(海ではなく山側)で過ごす。
田丸雅智先生の作品に衝撃を受け、通勤中や休日などで創作活動に励む。
『ショートショートガーデン』で初めて自作「ネコカー」(2019年06月13日)を発表。
読んでくださった方の琴線に触れるような作品を紡ぎだすことが目標。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容