弾けて、星
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夜に洗濯物を取り込んでいると、洗濯ばさみのひとつがキラキラ光っている。銀色に光るそれに恐る恐る手を伸ばすと、指先に静電気のようなピリピリとした刺激が走って、パチンと大きくはじけ飛んだ。
びっくりして見上げた夜の空には一筋の流れ星。まるで、さっきの洗濯ばさみみたいに光っている。思わず、
「洗濯ばさみが直りますように」
だなんて願っちゃったからか、それとも洗濯ばさみが弾けたことそのものが幻だったのか。
気づけば光らない洗濯ばさみの先にまっ白い靴下が揺れている。いつものように。何事もなかったかのように。
結局なにも起こらなかったけど、起こらなかったことを覚えている。
夏の夜の一コマ。
びっくりして見上げた夜の空には一筋の流れ星。まるで、さっきの洗濯ばさみみたいに光っている。思わず、
「洗濯ばさみが直りますように」
だなんて願っちゃったからか、それとも洗濯ばさみが弾けたことそのものが幻だったのか。
気づけば光らない洗濯ばさみの先にまっ白い靴下が揺れている。いつものように。何事もなかったかのように。
結局なにも起こらなかったけど、起こらなかったことを覚えている。
夏の夜の一コマ。
ファンタジー
公開:20/06/04 16:09
思いつきを文章にするのが好きです。
怪奇からユーモアまで節操無く書いていきたいです。
少しでも楽しんでいただけますように。
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