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「ねえ、ちゃんと聞いてる?」
図書室のテーブルで並んで二人。
期末に向けて英語の一夜漬けと、級友の〇子を拝み倒した。
「あたし特に英語得意じゃないよ?」
口を尖らせて言う〇子に俺は言い返した。
「そういう問題じゃないんだ!」
隣でノートを開いていた〇子が頬杖をついて俺の顔を見上げる。
「そういう問題って?」
「そ…それはつまり…」
「変なのー」
言って笑う〇子に俺は造り笑顔を返して誤魔化す。
英語を覚える一番いい方法は?そんな番組を見た。
曰く外人の彼女を作れ。
残念ながら俺の周囲に金髪碧眼の美女は居ない。
(要は好きな女の子に)
と、解釈して口説いた。
言えるはずがない。
あくまでたまたまその場に居合わせたから。
あくまで偶然。
俺は身を竦めてシャーペンを走らせる。
「なんか変なのー」
言いながら笑い声を手でさえぎる〇子の髪の匂いが俺を包む。
(全く……春はなんて青いんだ……)
図書室のテーブルで並んで二人。
期末に向けて英語の一夜漬けと、級友の〇子を拝み倒した。
「あたし特に英語得意じゃないよ?」
口を尖らせて言う〇子に俺は言い返した。
「そういう問題じゃないんだ!」
隣でノートを開いていた〇子が頬杖をついて俺の顔を見上げる。
「そういう問題って?」
「そ…それはつまり…」
「変なのー」
言って笑う〇子に俺は造り笑顔を返して誤魔化す。
英語を覚える一番いい方法は?そんな番組を見た。
曰く外人の彼女を作れ。
残念ながら俺の周囲に金髪碧眼の美女は居ない。
(要は好きな女の子に)
と、解釈して口説いた。
言えるはずがない。
あくまでたまたまその場に居合わせたから。
あくまで偶然。
俺は身を竦めてシャーペンを走らせる。
「なんか変なのー」
言いながら笑い声を手でさえぎる〇子の髪の匂いが俺を包む。
(全く……春はなんて青いんだ……)
青春
公開:20/06/04 14:42
更新:20/06/04 14:47
更新:20/06/04 14:47
田舎住まい故 娯楽も無く小中と本の虫でした。それが高じて今は駄文を書いています。
文力向上の為に批評ダメ出し大歓迎です。伏してご批評お願いいたします。
狭義のショートショートには当てはまらないかもしれませんが、あくまで短文の物語りを広義のSSと捉えて投稿させて頂いています。何卒ご容赦を。
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