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ある青年が、胸に1から10までの数値が刻まれたダイヤルを付けて会社に来た。
「それはなに?」
先輩の女性が彼に聞いた。
「僕の「出力調整つまみ」です。標準が5で、仕事によってダイヤルを回して力を加減しようと思いまして」
「そぉ。じゃあきょうは忙しいから8くらいで仕事してちょうだい」
「わかりました。……えっと、8と」青年は、カチカチとダイヤルの目盛りを8にした。すると、目盛りが5だった時より明らかに俊敏に動くようになった。
「へぇ。ちゃんと効果があるのね」先輩は笑って見ていた。
それから青年は毎日そのダイヤルの目盛りに従って仕事をしたので、みんなが言うようになった。
ある日、
「目盛りを10にするとどうなるの?」と聞かれた。
「それはやったことがないので、わかりません」というと、先輩はおもしろがって10にしてみた。
青年は、雄叫びを上げ、どこかへ走り去り、二度と帰ってこなかった。
「それはなに?」
先輩の女性が彼に聞いた。
「僕の「出力調整つまみ」です。標準が5で、仕事によってダイヤルを回して力を加減しようと思いまして」
「そぉ。じゃあきょうは忙しいから8くらいで仕事してちょうだい」
「わかりました。……えっと、8と」青年は、カチカチとダイヤルの目盛りを8にした。すると、目盛りが5だった時より明らかに俊敏に動くようになった。
「へぇ。ちゃんと効果があるのね」先輩は笑って見ていた。
それから青年は毎日そのダイヤルの目盛りに従って仕事をしたので、みんなが言うようになった。
ある日、
「目盛りを10にするとどうなるの?」と聞かれた。
「それはやったことがないので、わかりません」というと、先輩はおもしろがって10にしてみた。
青年は、雄叫びを上げ、どこかへ走り去り、二度と帰ってこなかった。
その他
公開:20/06/02 23:49
読んでいただきありがとうございます。(・ω・)/
ここに投稿する以外にも、自分のブログに同時掲載しているときがあります。
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