カプセルだから
7
10
高2のクラス替え初日。今年もまた同じクラスになったケイコが私に言った。「ユキさあ、絶対チヒロとも仲良くなれるよぉー!うちらバド部なんだー!」
チヒロは髪の短い子だった。
「よろしく」
昼食の時間、私はリュックからパンを取り出した。
「私、コンビニなんだよねぇ」
「あたし、カプセルだから。楽だよ」
「そっか!チヒロ、カプセルだっけ!うちのいとこもカプセルやってるー」
チヒロはピルケースからカラフルなカプセルを取り出し、口に放り込んだ。
知らないのは私だけだろうか。もう少し仲良くなったら教えてもらおう。
「ユキ、一緒に帰ろ!」
「ケイコ、バス通でしょ?ごめん。今日チャリ…チヒロは?」
「あたし、カプセルだから」
チヒロは、ピルケースから取り出した銀のカプセルを地面に叩きつけた。大人ひとりが入れるくらいの大きさの銀のカプセルにチヒロは乗り込むと、住宅街の屋根の上を滑るように飛んでいった。
チヒロは髪の短い子だった。
「よろしく」
昼食の時間、私はリュックからパンを取り出した。
「私、コンビニなんだよねぇ」
「あたし、カプセルだから。楽だよ」
「そっか!チヒロ、カプセルだっけ!うちのいとこもカプセルやってるー」
チヒロはピルケースからカラフルなカプセルを取り出し、口に放り込んだ。
知らないのは私だけだろうか。もう少し仲良くなったら教えてもらおう。
「ユキ、一緒に帰ろ!」
「ケイコ、バス通でしょ?ごめん。今日チャリ…チヒロは?」
「あたし、カプセルだから」
チヒロは、ピルケースから取り出した銀のカプセルを地面に叩きつけた。大人ひとりが入れるくらいの大きさの銀のカプセルにチヒロは乗り込むと、住宅街の屋根の上を滑るように飛んでいった。
その他
公開:20/06/03 23:09
北海道出身です。
ログインするとコメントを投稿できます