祟り
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「おい、あれをよこせ」
男は老人に鍬を振りかざしながら言った。
「な、なんなんだ」
「とぼけんじゃねぇよ。俺は昨日見たんだ。お前がバケツで庭に水をまいているところをな。汲んでもいないのに無限に水が出続けるバケツ。さぞ便利でしょうなあ。あれは魔法か何かか?まぁ原理なんてどうでもいい。村は水不足で苦しんでるっていうのに、お前は見て見ぬふりをしてたってことだ」
男は怒りに震えていた。
というのも、数日前に水不足が原因で娘を亡くしたのだ。
「待ってくれ!近いうちにみんなに分けるつもりだったんだ。だから落ち着いてく― ―」
振り下ろされた鍬が老人の頭に深々と突き刺さった。
ドサリと倒れるのと同時に男は奥へと進む。
すぐに台所で木製のバケツを発見した。
窓から入る満月の光で照らされ異様に浮かび上がってみえる。
男は恐る恐る近づいた。
「ひっ」
その中は水ではなく赤黒い液体で一杯になっていた。
男は老人に鍬を振りかざしながら言った。
「な、なんなんだ」
「とぼけんじゃねぇよ。俺は昨日見たんだ。お前がバケツで庭に水をまいているところをな。汲んでもいないのに無限に水が出続けるバケツ。さぞ便利でしょうなあ。あれは魔法か何かか?まぁ原理なんてどうでもいい。村は水不足で苦しんでるっていうのに、お前は見て見ぬふりをしてたってことだ」
男は怒りに震えていた。
というのも、数日前に水不足が原因で娘を亡くしたのだ。
「待ってくれ!近いうちにみんなに分けるつもりだったんだ。だから落ち着いてく― ―」
振り下ろされた鍬が老人の頭に深々と突き刺さった。
ドサリと倒れるのと同時に男は奥へと進む。
すぐに台所で木製のバケツを発見した。
窓から入る満月の光で照らされ異様に浮かび上がってみえる。
男は恐る恐る近づいた。
「ひっ」
その中は水ではなく赤黒い液体で一杯になっていた。
ホラー
公開:20/06/03 21:22
更新:20/06/03 22:17
更新:20/06/03 22:17
スクー
異空間バケツ
ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。
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