僕が死んだ?

0
2

「大変だ!さっき森で明の死体を見つけた!」
小学校の図書室で一人勉強していた僕は修の言葉に首を傾げる。何を言っているんだ?僕はこの通り生きている。
「明、まだ気づいていないのかよ!いいから早く来い!」
修は僕の手を引くと森へと急ぐ。
「ほら、見ろよ」
修の指さす先には子供が倒れていた。その子は僕の鞄を背負っている。
愕然とした。そんな…僕は死んでいたのか…
「あのままだと誰にも見つからない。だから誰かに見つけてもらう為に運び出そう」
修の言葉はもっともだ。でも僕は違和感を感じた。何で修は大人を呼ばずに僕だけを呼んだんだ?
僕はもう一度、倒れている子を見た。
…違う!あれは僕じゃない!僕の鞄を背負った修だ!
僕は修から距離を取る。何かが僕の背にぶつかった。
振り向くと南先生が血に濡れた包丁を片手に僕を見下ろしていた。
「明か…良かった。今度は間違えないぞ」
修は僕と間違えられて殺されたんだ…
ホラー
公開:20/06/03 19:14

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容