深夜の訪問
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ちらっと時計を観ながら、鳴り止まない電話の受話器を取る。まったく、モスクワは夜中じゃないか。何を考えているんだか。
「やあ、ナターシャ。こんな遅くにどうしたんだい?」
「どういうことか、ちゃんと説明して、アレクセイ!」
「僕は何もやましいことなんかしてないって。しかし、何があったんだい?」
言ってしまってから余計なことを口にしたと後悔する。
「ピョンヤン放送でブロンド女と楽しそうにしているあなたが写っていたわね。誰?」
やばいな。なんで彼女が知ってるんだ? 僕は国家機密に関することでここに来てるんだが。
「そ、それは見間違いじゃないか? 僕は仕事で出張してるんだし」
(ダー、アレクセイ、ここは素直に認めちまえ。国の一大事だ)
(こんな時にも盗聴かよ。でしゃばりやがって)
「えっと、ナターシャ、彼女は合衆国の代理なんだ。その交渉を……」
「覚悟なさい」
ドアが開いた。
「やあ、ナターシャ。こんな遅くにどうしたんだい?」
「どういうことか、ちゃんと説明して、アレクセイ!」
「僕は何もやましいことなんかしてないって。しかし、何があったんだい?」
言ってしまってから余計なことを口にしたと後悔する。
「ピョンヤン放送でブロンド女と楽しそうにしているあなたが写っていたわね。誰?」
やばいな。なんで彼女が知ってるんだ? 僕は国家機密に関することでここに来てるんだが。
「そ、それは見間違いじゃないか? 僕は仕事で出張してるんだし」
(ダー、アレクセイ、ここは素直に認めちまえ。国の一大事だ)
(こんな時にも盗聴かよ。でしゃばりやがって)
「えっと、ナターシャ、彼女は合衆国の代理なんだ。その交渉を……」
「覚悟なさい」
ドアが開いた。
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公開:20/06/02 20:23
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