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「殿!ご決断を!」
敵兵に城を囲まれ、逃げ場のない我々はまさに四面楚歌。こうなればもう自決するか、門を開き決死の一点突破に賭けるしかない。
殿は決断した。
「芋ほりに行くぞ」
何だって?
呆れる私をよそに殿は外へと出る。
殿は人を集め、堀の岩壁に包丁を突き刺した。そんなまさか…
「この壁は蒟蒻芋で出来ている」
なんてこった!
壁を掘り進むとその奥には馬鈴薯・安納芋・金時芋等々、多くの芋が隠されてあった。
「これだけの兵糧があればまだまだ戦えるぞ!」
「その必要はない」
殿は手に持つ薩摩芋と馬鈴薯を私に見せてきた。
「これはまさか薩摩からの密書!?援軍が来るのですか!」
「ああ、我々は援軍をもてなす芋煮会の準備でも始めよう。何なら敵兵達にも呼び掛けてやれ。今、我々に下ると芋煮会に参加させてやるとな」

『と…戦の最中に芋煮会で敵兵と和解し、無血勝利を収めたこの場所こそ、かの有名な芋城中です』
公開:20/06/01 19:25

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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