告白リハーサル
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「清潔感がねぇんだよ!よれたシャツ!毛玉!靴紐はちゃんと結べ!気持ち悪りぃから出直してこいやぁ!……はい、毎度アリ」
盛大に怒鳴った女子高生の足元のバックの中に500円を放り込む。彼女の立つ隣には、段ボールに手書きの看板が置かれている。
『お前に告白は時期尚早!告白リハーサル!』
背後では立ち直れなくなりそうな罵声が飛んでいる。しかし、誤解してはイケナイ。一見すると怒鳴っているだけに見えるが、実際現役女子高生の的確なアドバイスは貴重なのである。
僕も何度も通い詰め、その度に指摘された点を改善してきた。
次の日、清潔感を保ち、完璧な姿で彼女の前に立つ。
「そろそろ覚悟を決めたら?フラれるのには慣れてるでしょ」
「今まではずっとリハーサルだったんだ。今日は本番に挑むよ」
今日の僕は財布を持ってきていない。もうワンコインを払う必要はないのだから。
「好きだ!付き合って下さいッ!」
盛大に怒鳴った女子高生の足元のバックの中に500円を放り込む。彼女の立つ隣には、段ボールに手書きの看板が置かれている。
『お前に告白は時期尚早!告白リハーサル!』
背後では立ち直れなくなりそうな罵声が飛んでいる。しかし、誤解してはイケナイ。一見すると怒鳴っているだけに見えるが、実際現役女子高生の的確なアドバイスは貴重なのである。
僕も何度も通い詰め、その度に指摘された点を改善してきた。
次の日、清潔感を保ち、完璧な姿で彼女の前に立つ。
「そろそろ覚悟を決めたら?フラれるのには慣れてるでしょ」
「今まではずっとリハーサルだったんだ。今日は本番に挑むよ」
今日の僕は財布を持ってきていない。もうワンコインを払う必要はないのだから。
「好きだ!付き合って下さいッ!」
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公開:20/06/01 19:16
なおみ いつる、です。
ツイッターでは「瀬々幾」と名乗っています。
一日一本を目安に書いていきます。普段は長編とか色々書いています。
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