段階的エコカー

タマルモーターズが画期的なエコカーを開発した。
新時代・段階的エコカーと銘打たれたその車は低所得者層の味方となり、持車率を爆発的に上げた。
そのエコカーには火・風・水の３段階のモードが設定されている。
まずは火。家計は火の車とよく言ったものだ。貧しさによる溜息を風力発電の糧にして、水のように滑らかに走り出す。
燃料いらずの車は主婦の強い味方となった。
会社や家庭でストレスを溜めがちなお父さん。その怒りを燃料に車は走り出す。燃料となった怒りの炎は使う度に風化し、ストレスを水に流してくれる。
それでも怒りが燃料になるなんて危ないんじゃないかって？
大丈夫。余りにも熱くなりそうだと冷や水を浴びせ、冷静にさせます。危険運転はどこ吹く風ではいられませんからね。
この車のモットーは濁りのない未来に導く車である事。
エゴカーにならない事を基本設定とし、人と環境に優しくあり続ける車を目指しております。