アホニナール

アホニナールという薬が発売された。
この薬は、服用するとアホになる代わりにあらゆる責任を一切負わなくてよくなるという薬だ。
発売された当初は一般市民が主に服用してたが、徐々に世界の指導者たちも服用するようになっていった。
「だって、アホだから」
この一言であらゆる責任から逃れられるのだから、ある意味で世界の指導者たちが待ち望んでいた薬かもしれない。
そして、ある国の指導者がアホニナールを服用したことで、核ミサイルが発射された。
だが、アホだったため責任を問うこともできず、また事態を収拾することもできなかった。
そのため、次々と核ミサイルが発射された。
もう世界の大半がアホニナールを服用していたため、この状況がなんなのかわかる人間はほとんどいなかった。
ついに、地球を滅ぼすほどの核ミサイルが発射された時、全人類は大声で叫んだ。
「だって、アホだから」