修学旅行の思い出
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京都へ2泊3日。制服の集団が並んで歩く。僕の班の前に女子の班が歩いている。
その中に春子もいた。明るくみんなに好かれている優等生だ。
春子が歩く度に彼女の髪が白い襟に触れる。その様子を目の端に感じながら京都の街を歩いた。
土産物屋は万華鏡の色どりで皆興奮して店内を物色していた。
家族の土産を選ぶ内に西陣織の匂袋に目が止まる。赤の地に沢山の小花。
「それ、かわいいね」隣に春子がいた。「これが好きなら土産に僕があげるよ」
春子は花のように笑った。
「お爺ちゃん、来たわよ~。あ、先生、お世話様です。お爺ちゃん寝てるんですか?あら、お爺ちゃん最後の思い出の錠剤を飲んじゃったのね。ええ、20年前にお婆ちゃんが亡くなって、当時流行っていた思い出を夢で再現できる錠剤をいくつか作ってたみたいで。最後の1錠は瓶に入れてお守りにしてたんですけど。まあ、お爺ちゃん笑ってるわ。」
もうすぐ会える。もうすぐに。
その中に春子もいた。明るくみんなに好かれている優等生だ。
春子が歩く度に彼女の髪が白い襟に触れる。その様子を目の端に感じながら京都の街を歩いた。
土産物屋は万華鏡の色どりで皆興奮して店内を物色していた。
家族の土産を選ぶ内に西陣織の匂袋に目が止まる。赤の地に沢山の小花。
「それ、かわいいね」隣に春子がいた。「これが好きなら土産に僕があげるよ」
春子は花のように笑った。
「お爺ちゃん、来たわよ~。あ、先生、お世話様です。お爺ちゃん寝てるんですか?あら、お爺ちゃん最後の思い出の錠剤を飲んじゃったのね。ええ、20年前にお婆ちゃんが亡くなって、当時流行っていた思い出を夢で再現できる錠剤をいくつか作ってたみたいで。最後の1錠は瓶に入れてお守りにしてたんですけど。まあ、お爺ちゃん笑ってるわ。」
もうすぐ会える。もうすぐに。
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公開:20/05/27 16:59
文章を書く練習中です
よろしくお願いします
市杜 七(いちと しち)
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