禁断症状

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「苦しい……。助けてくれ!」
男は髪をかきむしり暴れた。
体中から滝のように汗が噴き出している。
禁断症状。
使用を絶つために暗くて狭い部屋に閉じ込められてから12時間後のことだった。
初めは軽い気持ちだったのだ。
しかし、段々とエスカレートしていく欲求を抑えることはできなかった。
男は苦しみながら、今では後悔している。
が、求める心は簡単には消えない。
「あああぁ!」
男は叫んだ。
「俺のスマホを返してくれぇ!」
その他
公開:20/05/27 21:00

田坂惇一

ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。

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