フジツボ

私は海辺の近くでラーメン屋を経営している。ここは田舎で、客も来なければ雇う者も来ない。そんな田舎のラーメン屋に1人の青年が雇って欲しいと訪ねてきた「別に店の味も配置も悪くないと思うんだけどなぁ」ふとした独り言だった。が何故か青年は目を白黒させて驚いた様子だった「店長､もしかしてここの海のフジツボの話知らないんですか？」そういって青年はフジツボの話を続けた「昔ここの海で何人かが飛び込みをして遊んでいた時、上手く飛び込めなかった1人がフジツボで怪我しちゃって。それで何日経ってもその傷が癒えなくて病院に行ったんです。それで傷を開いたら、皮膚の内側にビッシリとフジツボが膿んでたらしいんですよ。それでここの海には誰も近寄らないんですよ。」でもそれは昔話だろ？と信じないフリをして強がったが、とても気味が悪かった。そういえば、あの青年を雇って2年が経つが腕に着けたガーゼを外したところを1度も見た事がない