風の便り
1
2
夏、僕は遠くへ引っ越した友人へと手紙を書いた。
封筒に便箋を入れて、秘密基地と称した物置部屋の窓から手紙を飛ばす。扇風機の風に揺られながらその封筒は風になって飛んでいく。これなら明日には手紙があっちに到着するはずだ。
しかし二週間経っても手紙が返ってくる事はなかった。おかしい、彼はとても真面目だからすぐに返してくれると思ったのに。
三週間が経った頃、僕は我慢できずに手紙を探しに出た。けれど家のポストにも郵便局にも手紙は無く、僕はもう一度手紙を書こうと物置部屋に向かった。
しかし部屋に入った瞬間、僕の視界を何かが横切った。白くて四角いもの。間違いない、手紙だ。
どうやら扇風機の風に流されて部屋の中をぐるぐると回っていたらしい。
トンボのような手紙を捕まえて便箋取り出すと、そこには友人の字で明日からこっちに戻ってくると書いてある。
僕は秘密基地を飛び出して母の元へと走った。
封筒に便箋を入れて、秘密基地と称した物置部屋の窓から手紙を飛ばす。扇風機の風に揺られながらその封筒は風になって飛んでいく。これなら明日には手紙があっちに到着するはずだ。
しかし二週間経っても手紙が返ってくる事はなかった。おかしい、彼はとても真面目だからすぐに返してくれると思ったのに。
三週間が経った頃、僕は我慢できずに手紙を探しに出た。けれど家のポストにも郵便局にも手紙は無く、僕はもう一度手紙を書こうと物置部屋に向かった。
しかし部屋に入った瞬間、僕の視界を何かが横切った。白くて四角いもの。間違いない、手紙だ。
どうやら扇風機の風に流されて部屋の中をぐるぐると回っていたらしい。
トンボのような手紙を捕まえて便箋取り出すと、そこには友人の字で明日からこっちに戻ってくると書いてある。
僕は秘密基地を飛び出して母の元へと走った。
その他
公開:20/05/26 20:30
ログインするとコメントを投稿できます