魔法の国のマスター

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 職場の近くにあるメイド喫茶に来ている。最高の萌え萌えをサービスしてくれるこのメイド喫茶は、以前は少なかった女の子の客もけっこう増えている。接客してくれるメイド服を着た女の子たちもとても可愛らしくて癒される。
「桜さん、まじかるカレーでぇす♪魔法をかけますよぉ、萌え萌えキュン!」
 メイドのハルちゃんが魔法をかけてくれた。
「桜ちゃん、仕事はどう?」
 マスターが私に聞く。マスターはめっちゃ美人でフリフリの服が似合う。3年前、独立してこの店をOPENした。
「マスターありがとぉ。紹介してくれた新宿のお店、とってもいい所で楽しく働いてる」
 水商売は私の性に合っている。
「今度デートしてよ、マスター」
 断られるのがわかっていながら何度も言う。我ながらドM-!毎回マスターのスパイスみたいな決め文句に萌えるのよ。
「ムリ。何度も言うが俺はただの女装家で、男には興味ねえんだ、悪いな」
ってね。
その他
公開:20/07/24 23:22
更新:20/07/27 15:14

深月凛音( 埼玉県 )

みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
猫ショートショート入選『ミルク』
渋谷ショートショートコンテスト優秀賞『ハチ公、旅に出る』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[節目]入賞『私の母は晴れ女』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[縁]ベルモニー賞『縁屋―ゆかりや―』

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