2XXX年のバレーボール大会

「ではここに、大会の開幕を宣言します！」
元気な声が会場に響いた。
時は2XXX年。各地区のトッププレーヤーが集い開かれたバレーボール大会は、大盛況のうちに始まった。
選手の一挙手一投足に観客は夢中になる。特にアタッカーの飛躍する姿には釘付けだ。男子選手なら4mは軽々飛ぶし、女子選手でも今や3m超えは当たり前になっている。
リベロの動きも軽やかだ。5m先でも地を蹴って拾いに行く。
その姿に各地の少年少女たちは、いつか必ず自分もこのコートに立つんだという思いを新たにしていた。

こうして、月で開催された銀河バレーボール大会は、地球チームの優勝で幕が下りた。
地球はバレーボールの強い星として、とりわけ、かつて『日本』と呼ばれていた地域は特に強いと評判が広がり、銀河各地から留学生が集まることとなった。