人間洗濯機
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「ただいま」
「おかえり。あなた、早く洗濯してちょうだい」
妻にそう言われ、帰ってきた男は洗濯機に洗剤を入れ、自ら洗濯機の中に入った。
この洗濯機は人間を洗うことができる洗濯機だ。湯船につかるのはもはやただの娯楽であり、体を洗うのは人間洗濯機が主流となっている。
洗濯機できれいに洗われた男は、服を着て食卓へ向かった。
「あーさっぱりした。今日の夕食はなんだ?」
「から揚げよ。冷めないうちにどうぞ」
いただきます、と言うと男はから揚げをつかんで口に入れた。
「今日の会社はどうだったの?」
「ちょっとサボってしまったから、上司に報告しなきゃ」
「……怒られるわよ」
「あと、社長の不正の証拠を見つけてしまったから、税務署に行かないと」
「……会社クビになるかもしれないわよ」
「それと、2日前に女の人と飲みに行ったのを謝らないと」
「もういいから!」
心まできれいになるのも善し悪しだ。
「おかえり。あなた、早く洗濯してちょうだい」
妻にそう言われ、帰ってきた男は洗濯機に洗剤を入れ、自ら洗濯機の中に入った。
この洗濯機は人間を洗うことができる洗濯機だ。湯船につかるのはもはやただの娯楽であり、体を洗うのは人間洗濯機が主流となっている。
洗濯機できれいに洗われた男は、服を着て食卓へ向かった。
「あーさっぱりした。今日の夕食はなんだ?」
「から揚げよ。冷めないうちにどうぞ」
いただきます、と言うと男はから揚げをつかんで口に入れた。
「今日の会社はどうだったの?」
「ちょっとサボってしまったから、上司に報告しなきゃ」
「……怒られるわよ」
「あと、社長の不正の証拠を見つけてしまったから、税務署に行かないと」
「……会社クビになるかもしれないわよ」
「それと、2日前に女の人と飲みに行ったのを謝らないと」
「もういいから!」
心まできれいになるのも善し悪しだ。
その他
公開:20/07/22 21:55
短編掌編をよく書いています。
時々何かに入賞したりします(2回)。
わけのわからない世界観を生み出したいです。
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