返盃
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夜風が涼しい。
チョコレートダイキリを片手にベランダから夜空を眺める。
5年前の今日、祖父が亡くなった。
全くお見舞いに行かなかった。
仕事なんか休めばよかったのに。
子供の頃、あんなに可愛がってもらったのに。
祖父もお酒が大好きな人だった。
子供の頃読んだ絵本に、死んだ人は流れ星になって帰ってくるという話があった。
「ほんとかなぁ」なんて、呟いてみる。
いつか消えてしまう自分の人生ってなんなんだろう。
なんだか虚しい。
「どうせ死ぬのになんで生きてるんだろうね。」
そう呟いた時、遠くに何かが光った。
「どうせ死ぬのに生きてるんじゃない。
生きてるから死ぬんだよ。」
という言葉が脳裏をかすめた。
「誰?」と呟いてみる、1人なのに。
返事なんて聞こえるはずがないのに。
チョコレートダイキリを一口、喉に流し込む。
何かが流れ落ちたような、そんな気がした。
チョコレートダイキリを片手にベランダから夜空を眺める。
5年前の今日、祖父が亡くなった。
全くお見舞いに行かなかった。
仕事なんか休めばよかったのに。
子供の頃、あんなに可愛がってもらったのに。
祖父もお酒が大好きな人だった。
子供の頃読んだ絵本に、死んだ人は流れ星になって帰ってくるという話があった。
「ほんとかなぁ」なんて、呟いてみる。
いつか消えてしまう自分の人生ってなんなんだろう。
なんだか虚しい。
「どうせ死ぬのになんで生きてるんだろうね。」
そう呟いた時、遠くに何かが光った。
「どうせ死ぬのに生きてるんじゃない。
生きてるから死ぬんだよ。」
という言葉が脳裏をかすめた。
「誰?」と呟いてみる、1人なのに。
返事なんて聞こえるはずがないのに。
チョコレートダイキリを一口、喉に流し込む。
何かが流れ落ちたような、そんな気がした。
その他
公開:20/07/22 00:00
更新:20/08/04 01:12
更新:20/08/04 01:12
コメントいただけたらとっても嬉しいです。
大人になっても言葉で遊んで楽しみたい。
言葉で人と繋がれることに憧れます。
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