真夜中のコンビニ

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夜遅く、コンビニで買い物をして店を出ると雨が降り出していた。ついてないなぁ…
店の外の傘立てを見ると一本、綺麗な傘が置かれている事に気付いた。
店内に客は俺一人だった。となると、この傘は誰かの忘れ物か…これ、ちょっと借りていくか…
盗むんじゃない。明日の朝、また戻しに来る。ちょっと借りるだけだ。
俺は傘を手に取り、バッと開いた。
傘の中、居並んだ乱杭歯が待ってましたと言わんばかりに涎を垂らす。
傘を手離そうとするももう遅い。俺の腕はそいつの舌に絡め取られている。
傘は俺を丸呑みした。ゴリゴリ、キュルキュルとまるでミキサーのような音がする。

音が止めば傘は自ら傘立てに戻り、次の獲物が来るのを待ち始めた。
ホラー
公開:20/07/18 18:52

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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