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「これからの世はイケメンだ!」
きしめんは一麺粉起した。ツユでスープを洗い、数多のメンズがすすりを競うメン類戦国時代。並み居る強豪をダシ抜き、牙城の名古屋から天下に打って出るには、従来の手延べ製法だけでは薄い。丹精なルックスと噛み対応を備えたイケ麺を目指し、きしめんは探索の旅に赴いた。
舌つづみ歴は長く、顔の広さと柔軟性にも定評がある。皿に味力を重ねる為、きしめんは大勢の食客を従える大名メンバーを訪ね歩いた。
ラーメンの鹹水(かんすい)で肌を小麦に染め、各種たれントを揃えた。煮た物同士のうどんに倣いコシを鍛え、蕎麦の健康志向を真似てダイエットを敢行、素麺の素朴さに惹かれつつも、SMSでパスったフェットチーネを参考に、生地を世界に発伸してモチベーションを上げた。
のび放題のつけで、きしめんは著しく弾力を下げ、人気とメンツを失った。きし回生を懸け、現在は地域密着メンドルとして粉闘中である。
きしめんは一麺粉起した。ツユでスープを洗い、数多のメンズがすすりを競うメン類戦国時代。並み居る強豪をダシ抜き、牙城の名古屋から天下に打って出るには、従来の手延べ製法だけでは薄い。丹精なルックスと噛み対応を備えたイケ麺を目指し、きしめんは探索の旅に赴いた。
舌つづみ歴は長く、顔の広さと柔軟性にも定評がある。皿に味力を重ねる為、きしめんは大勢の食客を従える大名メンバーを訪ね歩いた。
ラーメンの鹹水(かんすい)で肌を小麦に染め、各種たれントを揃えた。煮た物同士のうどんに倣いコシを鍛え、蕎麦の健康志向を真似てダイエットを敢行、素麺の素朴さに惹かれつつも、SMSでパスったフェットチーネを参考に、生地を世界に発伸してモチベーションを上げた。
のび放題のつけで、きしめんは著しく弾力を下げ、人気とメンツを失った。きし回生を懸け、現在は地域密着メンドルとして粉闘中である。
ミステリー・推理
公開:20/07/18 13:50
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第5巻『ロードオブイケメン』
※私はきしめん大好きです!
創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
小石 創樹(こいわ もとき)名にて、AmazonでKindle書籍を出版中。ご興味をお持ちの方、よろしければ覗いてやって下さい。
https://amzn.to/32W8iRO
ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。
【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞
いつも本当にありがとうございます!
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