大好き工場
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「きょうからからだいすきこうじょうをはじめました。だいすきをたくさんつくるこうじょうです」
お店屋さんが好きな娘が、ミニテーブルの前で私にそう伝えた。
「大好き工場? なんでも大好きになるの?」
「うん。なんでもだいすきにします」
「パパのことは?」
「だいすき!」
「ママのことは?」
「だいすき!」
「お絵かきは?」
「だいすき!」
「ピーマンは?」
「うっ……それはちょっとだいすきのざいりょうがたりませんで……」
「じゃあ、お勉強は?」
「えっと……きょうはだいすきこうじょうのえいぎょうをおわります!」
いつのまにそんな言葉を覚えたのか、そう言うと娘はミニテーブルを片付けた。
「パパ、けーえーってむずかしいね」
確かに、大好きを作るのは難しいのかもしれないと思った。
明日も営業しているといいな、大好き工場。
お店屋さんが好きな娘が、ミニテーブルの前で私にそう伝えた。
「大好き工場? なんでも大好きになるの?」
「うん。なんでもだいすきにします」
「パパのことは?」
「だいすき!」
「ママのことは?」
「だいすき!」
「お絵かきは?」
「だいすき!」
「ピーマンは?」
「うっ……それはちょっとだいすきのざいりょうがたりませんで……」
「じゃあ、お勉強は?」
「えっと……きょうはだいすきこうじょうのえいぎょうをおわります!」
いつのまにそんな言葉を覚えたのか、そう言うと娘はミニテーブルを片付けた。
「パパ、けーえーってむずかしいね」
確かに、大好きを作るのは難しいのかもしれないと思った。
明日も営業しているといいな、大好き工場。
その他
公開:20/07/18 08:49
親子
短編掌編をよく書いています。
時々何かに入賞したりします(2回)。
わけのわからない世界観を生み出したいです。
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