魔法のランプ

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いつもの会社の帰り道。

上司に理不尽に怒られ、下を向いて歩いていると、足元にランプが落ちているのを見つけた。

物語だと、こすったらランプの魔人が出てきて、願いを叶えてくれるんだっけか?

そんなことを思いながらランプを手に取り、なんとなくこすってみた。

すると、ランプの注ぎ口から煙がもくもくと立ち込め
その煙の中からいかにもという見た目の男が現れた。

「私はランプの魔人。私を呼び出したのはお前か?」

やっぱりランプの魔人だ。
本当にこんなことあるんだな。

「あぁ、そうだよ」

「そうか。ではお前の願いを1つ叶えてやる」

いざ言われると悩むな。

「どうした。早くしろ」

「うるさいな。ちょっと黙れ」

「わかった。願いを叶えよう」

…え?

「では、さらばだ」

ランプの魔人は、ランプの中に吸い込まれるようにして消えていった。

人生は、そう簡単には変わらない。
ファンタジー
公開:20/07/18 04:00

坂尾 のぼる( 愛知 )

毎日1本、短編を書くのを目標に再度始めました。
暇なときにでもご一読ください。

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